第63章 【微エロ】【カラ松ルート】レンタル彼女継続中
「あ、えっと……ナスナス子、です……えっと、なんて言ったらいいのか……っ」
「うふふふ、松野さんから聞いてるから、大体知ってますよ。 良かったですね松野さん……あ、すみません、私実は今お仕事中で……お二人とも、末永くお幸せに」
「ああ、本当にありがとう」
軽く会釈をして去っていく姿も綺麗で、私はその背中に慌ててお辞儀を返した。
「綺麗な人だよねぇ……」
「ああ、そうだな。 だが、ナス子のほうが可愛いぞ?」
「………全然嬉しくない……」
多分、カラ松は本気でそう思って言ってくれてるんだろうけど、あの人より私のほうが可愛いなんてことはありえないし。
少々思うこともあってついつい可愛くない返事をしてしまう。
「どうしたんだ?」
「……別に~、なんでもない」
店の中に入り、案内された席につき、それぞれ食べたいものを注文する。
料理がくるまでの待ち時間、なんとなく勝手に気まずくて、ついつい無口になってしまう。
「ナス子、何か怒っているのか? あ……もしかして、モブ菜ちゃんと何かあったのかとか疑っているんじゃ……!」
「ちっ、違う……そんなこと疑ってないよ。そうじゃなくて……」
「思うことがあるなら言ってくれ。 隠されるほうが嫌なんだ」
「う……た、大したことじゃない……から」
「大したことかそうじゃないかは、話を聞いてから俺が決める。 さぁ、言ってみてくれ」
「……えっと……」
カラ松はじっとこちらを真剣な目で見て黙っている。
こうなると、カラ松はテコでも動かない。
変なところで頑固なんだよなぁカラ松って。
ま、まぁそんなところも嫌いじゃないんだけど……。
もうこれは話すしかない流れになってしまった。