• テキストサイズ

【血界戦線】番頭さんに珈琲を

第2章 告白されました



 それから後は、しばらく何も起こらなかった。

 ……うん。あんなことがあったんだから、何かしら進展あると思うじゃないっすか。

 それがだな。

『おはよう、ハルカ。今日は会合があるから日付が変わるまで帰れないと思う。
 昼食と夕食の下ごしらえをしておいた。クロワッサンに挟んで食べてくれ。この前みたいに野菜を残さず、ちゃんと全部食べること。夜は僕を待ってないで必ず寝るように。
 Hugs and kisses,
 Steven』

『お疲れさまです、スティーブンさん。アボカドのサラダ、とても美味しかったです。
 高い所も掃除したいのですが、はしごがどうしても見つかりません。場所を教えて下さい。あと帰ってきたときは私を起こして下さい。
 あなたの健康をいつも祈っています。
 ハルカ』

『おはよう、ハルカ。君の寝顔が可愛くて、起こすことが出来なかった。
 キスだけで許してほしい。高い場所の掃除は僕がやるから、心配しなくていい。君が落ちてケガをすることだけが心配だ。
 今日も帰れそうになくてすまない。キッチンに食事を用意したから、ちゃんと食べるように。
 Lots of love,
 Steven』

『お会い出来なくてとても残念です、スティーブンさん。遅くまでお仕事お疲れさまです。
 高い場所の掃除の件ですが、落ちるほどドンくさく無いですよ。
 あとダストボックスに栄養ドリンクの瓶が大量に捨ててありました。お世話になっている身で差し出がましいようですが、一日一本の適量を守るべきではないでしょうか。
 お身体をお大事に。
 ハルカ』

『親愛なるハルカ。君が照れ屋なことは知っているが、もう少し君からも愛の言葉を聞きたい。僕は君が愚鈍だとは少しも思っていないよ。か弱い君がケガをする可能性を排除したいだけだ。
 それと僕の身体はちゃんと僕自身が管理しているから、心配は不要だ。
 だから栄養ドリンクのケースを君のベッドの下に隠す、なんて姑息な真似は二度としないように。
 Love,
 Steven』

『誰も愚鈍とまでは言ってないでしょうが。あと今日のご飯がシリアルだけだったのは報復措置ですか。
 ……もう少し、一緒に過ごしたいから、今度こそ起こして下さい。必ずですよ?
 ハルカ』

/ 333ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp