第6章 悪夢の外伝
でも限界。全てが限界だった。
「スティーブン、さ……ぁ、あ……っ、ダメ……、ぁ……や……」
そして、おかしくなるくらい、一気に押し上げられ――。
「――――っ……!……」
私は絶頂まで叩きつけられる。
そして抱きついたまま快感の波にもまれ、しばし震えた。
「……ハルカ……」
私の中で果てたスティーブンさんも、椅子から落とさないよう、私を抱きしめながら息を吐く。
そして二人で視線を交わし――長い口づけをした。
…………
シャワーの音がうるさい。身体がふやける~。
「お風呂入って、外でヤッて、また入るとか非効率な」
私はシャワーを浴びせられながら、グターッと恋人にもたれる。
脱衣ルームでヤルのが何か長かったせいで、体力尽きかけっす。
「怒るなよ、ハルカ。元はと言えば君が悪いんだろう?」
アソコにシャワーをかけ、指で『開き』、残滓をかき出しながらクソ恋人が言う。
ひっ……いや、それくらい、自分でやるし……。
「んん? また濡れてるのかい? いやらしい子だなあ」
くそ! 気づかれた!!……そこ! 指入れるな! 変態!!
「や、やらないですよ? 永遠にバスルームから離れられなくなるし!」
奴は悪びれもせず、ボディソープを手に広げていた。
「そうだね。まだ僕を好きでいてくれてるみたいだし、早くベッドに移って、もっと愛し合おうか」
どの口で……ひっ……。
だがもう、まともな思考の維持は不可能であった。
結局、バスルームで一回ヤラれました……。
…………
…………
眠い。マジ眠い。
「ハルカ。起きろよ。もっと話をしよう」
どデカい窓からは珍しく月明かりが差している。
バスルームのおしおきに加え、ベッドに移ってからも濃厚な愛を交わし、私は疲れ切っていた。
「ハルカ~」
こっちは枕にしがみついて、寝たいモードなのに、恋人は会話しようとしつこくせっついてくる。
普通、逆じゃないか? 男は終わればとっとと寝たい生き物じゃないのか!?
「……ハルカが冷たい」
氷の番頭さんがすねている! どうやら、多少規格から外れてらっしゃる模様であった。