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【血界戦線】番頭さんに珈琲を

第5章 番頭さんに珈琲を



「ほら。自分で動いてみて」

「えええー……」

「上手く出来たら、ご褒美をあげるから」
「……ん……っ……」

 べ、別にいらないし! でも顔をより紅潮させ、スティーブンさんのネクタイをつかみ、腰を動かした。
 スティーブンさんは苦笑し、
「こらこら。首が絞まるじゃないか。ほら、頑張れ」
 むしろ絞めていいっすかねえ!?

「っ、は……っ、っっん、……ぁっ……」
 何だか、自慰をしてる気分。そして見られてる気分。
 でも気持ちいい。気がつくと勝手に腰が動いている。

「…っ! ん、ぁ、……っ」
 腰が上下するごとに、濡れた音がいやらしく響く。
 あ、ダメ。もう、イキそう……きもち、いい……イク……。
「………………」
「!?」
 背中を支えられながら、再度押し倒された。

「……何か、面白くないな」
「やれって言ったの、スティーブンさんじゃないですか!!」

 もう少しでイケそうだったのに。
 逆ギレで怒鳴るが、

「うおわっ!」
 片足持ち上げられ、またソファに押し倒された。
 足を開かされ、若干の羞恥心も感じるが、それ以前に股関節がグキっと昇天するとこだったわっ!!
「スティーブンさんのいじわる」
 ぷいっと頬をそむけると、
「ごめんごめん。ハルカが可愛いから、怒らせたくなっちゃうんだよ」
「…………」
「ご褒美をあげないとね。どうすれば許してくれるかな? 僕の王女様」
 悪い大人の笑みがあった。私は目をそらしつつも頬を赤くし、

「…………その、すごく、気持ち良く、してくれるなら……」
「仰せのままに」
「……っ! ひっ!…………」
 わざとらしい言葉とともに、猛烈な侵攻が開始される。

「あっ……だ、だめ、って、そこ……ゃ、ぁ、……」

 今まで焦らしてたのが嘘みたいに激しい。二人分の動きを受けた高級ソファがギシギシと揺れ、私は何度か落ちそうになっては支えられる。

「ハルカ。言ってほしい。君の気持ちを」

 ネクタイも外してない人は、ちょっと汗ばんで、でも嬉しそう。
 その顔がどこまでもカッコ良くて、ずっと、見ていたくて……。

「スティーブンさん……だい、すき……」
「もっとハッキリ」
「あ、愛して、ます……世界で、一番……! 大好き……!!」
「僕もだ」

 甘いキスと、欲望に突き動かされた灼熱。

 もう何も考えられなかった。

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