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【血界戦線】番頭さんに珈琲を

第4章 開き直りました


※R15






「待って待って待って変態待って待って」
「変な単語を入れるんじゃない。はい腰を上げて、太腿から臀部にかけての筋肉を使う」

 まだ続いてたんすか、その話。
 でもズルッと脱がされてしまい――ハッとした。

 当然のことながら、敵も気づいていた。足を閉じようとしたけど、グイッと開かされた。

 じーっと見られ、歯ぎしりしたいほど気まずい。敵は楽しそうに笑い、

「ろくに触れてないのに濡れてる子に、変態呼ばわりされてもなあ」

 やっかましいわっ!! あなたのキスが気持ちいいんだから、仕方ないでしょうがっ!!

「…っ、ゃ……っ」
 指をずるっと入れられた。
「……ぁ、……そこ、…やだ、……っ、ん……!」

 中をかき回される度、背筋を上がる感覚にぞくぞくする。
 スティーブンさん、足を大きく開かせ、私が喘ぐ様子を楽しみながら、

「準備万端みたいだけど、まだ僕に脱いでほしい?」

 私は裸に上着をひっかけただけの格好で、ぷいっと横を向く。
 リビングは昼の爽やかな陽光に包まれていた。

「だって私だけ脱いでるなんて……は、恥ずかしいし……」

 顔を赤くして言うと、スティーブンさんがちょっと目を見開き、

「……っ。ハルカ、我慢、出来ないから……」
「は?」

 けど恋人はベルトをガチャガチャ言わせ、性急にズボンを少し下ろし、ブツを出す。
 ポケットからゴムを出し、いつもみたいに開けようとするけど、焦ったのか落としてしまう。
 慌てて拾いながら、チラッと私を見る。私が呆れてないか反応を確認するように。

「参ったな……こんな、ティーンエイジャーみたいに余裕のない……」
「いえ……別に」

 私はずりずりと、腰を引いてスティーブンさんから離れようとし、ガッシとつかんで引き戻されつつ、『さっきの会話に興奮させる要素ってあったっけ?』と首を傾げてる。

 でも雄を待ち、濡れてる場所に生温かいモノを押し当てられ、まだ取れない緊張と期待に喉が鳴った。

 スティーブンさんは私の足を抱えながら、また目を細め、頬を撫でてきた。

「可愛いよ、ハルカ。ずっと君にそばにいてほしい」

 当たり前のようにそう言った。
 鋭い刃でいたいと願っていた人が。

 これが良いことなのか、悪いことなのか、神のみぞ知るというやつだ。

 でも私は――嬉しい。

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