第4章 開き直りました
昨日もヤッたというのに、またやる。しかも昼間でソファの上。
どこか背徳的に感じてしまうが、スティーブンさんには関係無さそうだ。
「ハルカ。ソファだから落ちないように――」
そう言って全部脱がせることはせず、私の上着の前側だけはだけさせた。
数分消費して、ベッドに移動する選択肢はない模様だ。
「は、はい、しっかりつかまるから――」
私の胸を撫で上げ、スティーブンさんは息をつく。
「腹筋と背筋をよく使って、自分を支えるんだぞ」
「えええ!? そこぉ!?」
「呪いに打ち勝つにしろ、ヘルサレムズ・ロットに根を下ろすにしろ身体は資本だ。
セックスは丁度良い全身運動だからね。甘やかしてもらえると思うなよ?」
ハードモードじゃないかっ!!
つかそのうち、家に帰るって言ったでしょうが! 根を下ろすって何ぞ!
とか思いつつも、身体をたどるスティーブンさんの手は優しい。
「……スティーブン……さ、ん……」
愛撫されるうちに早くも頭がほわほわする。
私はスティーブンさんの首筋に手を回し、目元の傷に口づけた。
「ハルカ……」
互いにすり寄せるように、身体を密着させていく。
唇が自然に重なった。
「ん…………」
どれだけキスをしても、し足りない気分。
スティーブンさんは私の頭を支えるように、きつく抱きしめ、口づけを深くする。
何だかんだ、厳しいことを言って、結局私が落ちないようちゃんと支える気っぽい。
舌が絡み合う。硬くなったブツを押しつけられ、こっちも自然に腰を動かしてしまう。
うう。悔しいけど、早くしてほしい。
でもスティーブンさんは急ぎもせず、緩やかに胸を愛撫する。
私の頬を撫で、それは愛おしげに目を細め、またキスをする。
こちらはいつもの癖で、首筋のタトゥーをなぞる。
「ハルカ。くすぐったいよ」
なぞってた私の手をつかんで、フッと笑う。
「じゃあ脱いで下さい」
自由な方の手で、青シャツのボタンを外してやる。
……いや、なぜ不満そうな顔をする、スティーブンさん。
「脱ぐ時間が惜しい。君に触れていたい」
「じゃあ私が脱がしてさしあげましょう。はい両手あげてー」
「むしろ君の服を脱がしたい」
待てやコラ。ウェストに手ぇかけんな。