第3章 開き直られました
※R15
スティーブンさんの家のリビングにて。
「あ……ぁ……っ!」
私の変な声だけが響いている。
具体的に言えば、後ろから抱きしめられている。
ソファにて、敵の膝にのせられてる。
そして服の中に手を突っ込まれてます。
もがけど叫べど、敵が拘束をゆるめないのは、言うまでも無い。
服の中をガサゴソとデカい手が這い回る。
「う……うぁ、あ、や、やだ……そこ、いじるの、やめて……」
ブラの中にもぐる手を、つかんで止めようとした。
けど、当然のごとくスルーされました。
「え? 何? ここがイイって?」
「――ひっ」
胸を指先で弄られ、びくっと身体が震えた。
敏感な部分に触れられるたび、身体が熱くなる。
「ち、違う……私、やめてって、言った……!」
「うーん。よく聞こえないなあ、ハルカ。もっと大きな声で言ってくれないと」
言ってるわ! あと髪にキスすんな、耳元に息ふきかけんな!
「あ、やぁ……」
「ハルカ。耳まで真っ赤だよ。可愛い」
私は、まだ異性に触られることに慣れてない。ましてカーテンの無いリビングのソファの上。
外から見えないと分かっていても、落ち着かなかった。
突き詰めて言うのなら……恥ずかしい。
「スティーブンさん……せ、せめて、寝室で……」
「ん? もっと強くしてほしいって?」
「だから、ちが……ぁっ!」
両手で、包むように愛撫される。意地悪な強さではなく、優しすぎもせず。
感じさせる。触られたところが熱を帯びていく。
「あ……ぁ……」
もっと触ってほしい。もっと意地悪してほしい。
――なんて、言えるかっ!!
「全然、何とも、感じ、ないです……だから……」
そう言うと、手が服から出たので、ちょっとホッとした。
「そうかい? そんなにここじゃ、気が乗らない?
じゃ、こっち向いて、ハルカ。キスをしよう」
「ん……はい」
これで一旦、中断してくれるかな。
仕方なく振り向き、キスをした。
「ん……ん……」
唾液の絡む音。十分に密着してるのに、さらに強く抱きしめられる。
「……ん……っ?」
背筋をつうっと指で撫でられ、ぞわっとする。
でも指は止まらず、そのままするりと、腰から服の中に潜り込んだ。