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君の計算を狂わせたい・続【黒バス/花宮】

第2章 合宿生活はじまります!




夏の暑い日差しと木の葉の涼しげな影がちらちらと行き来するような小道をバスが進むこと数十分。
避暑地としてよく想像されるような、木々に囲まれた大きめのログハウスの前でバスは止まった。
バスから降りると冷えた空気が肌を気持ちよくなでる。
 
すごい、こんなにおしゃれなとこだと思わなかった! 
さすがお坊ちゃん校。
お金もらってこんな所に一週間も泊まれるなんて最高じゃない?
 
ペンションに入ると、アジアンテイストの家具でそろえられた素敵な空間が広がっている。
今回バスケ部が使わせてもらうのは部員のみんなが使う用の大部屋が三部屋と、私と先生それぞれに小部屋が一部屋ずつ。
計五部屋。

大部屋は一面畳の和室だったけど、なんと私の部屋は洋室だった。
竹を編んだような家具は涼しげ。
ベッドに座ってみると竹でできてるからか、みしっときしんだけど趣があっていいじゃない?

コンコンとノック音が響く。
誰だろう?


「はーい」

 
ドアを開けるとそこには花宮がいた。
どうやらさっそく仕事の話をしにきたらしい。


「バスの中でも説明しましたけど、合宿中越智さんにやってほしいのは主に二つ。食事の準備に後片付けと布団のシーツの管理です」
 
 
ここ霧崎第一の合宿所は合宿中お世話してくれる業者の方がいない。
完全プライベートスペースとなっている。
というのも食事から寝る場所の準備まで生徒自身に行わせることによって生徒の自立を促しているのだとか。
 
とはいってもバスケ部は強豪校らしくて部員たちがそんなことをしている暇はないそうで私を呼んだみたいだけどね。
 
花宮に連れられて台所やシーツの置き場所などを見てまわる。
シーツだけはさすがに洗濯がたいへんだろうということで業者の人が回収しにきてくれる。
正午までに使用済みのシーツを所定の場所に置いておくと、昼過ぎにはきれいなシーツを置いていってくれるんだって。

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