• テキストサイズ

君の計算を狂わせたい・続【黒バス/花宮】

第5章 君の計算を狂わせたい




夜9時を回った頃、すっかり暗くなった合宿所前に数十人の部員たちは集まっていた。
そんな部員たちの中で、一人花宮が眉を寄せている。


「肝試し? さすがになんの準備もなしに急にできるわけないだろう」
「それができちゃうんだなー、俺を誰だと思ってるの?」


原くんはこっそり、魔法使いの末裔だよ? といたずらっぽく笑った。

ここでそれを出すかー。
原くんは本当にイベント好きだ。


「じゃあ驚かす役は俺と他何人かに協力してもらうとして~、残った人は好きな人とペア組んでさっそく始めようかー!」


お化け系はあんまり得意じゃないけど、昨日あんなことがあったし気分転換にいいかも。
それに一週間という期間は短くて、明日は合宿最終日。
きっと明日を迎えたら皆とはもう会えなくなってしまうだろう。
たぶん、花宮とも……。
そう考えればこれはいい思い出作りになる。


さて、誰とペアを組もうかな。
できれば幽霊とか信じてなさそうな、頼もしい人と一緒に行きたいけど。
と視線をさまよわせると、ふいに花宮とばちりと目が合った。


「まゆりさんは花宮先輩とですよね。だって二人は付き合ってるんだし」


近くにいたせっかいやき気質の一年くんが話しかけてくる。

そういえば私と花宮、付き合ってることになってるんだった!


/ 55ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp