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君の計算を狂わせたい・続【黒バス/花宮】

第3章 変革は意図して起こされるもの



いやいや落ち着け。
これは男子高校生によくある冗談だ。
対象になる相手が女である私しかいなかったってだけで他意はないさ。

スーハーと呼吸を整えていると、ちょっと離れたところの古橋くんと目が合った。
今にも中指をつきたててきそうな勢いで顔をしかめられた。

古橋くんを見てると平静でいられる気がする。
ありがとう、古橋くん。



そういえばこれもなかよくなった子から聞いた話だけど、私がこっちの世界に呼ばれた時にあの部屋にいた五人。
花宮、原くん、山崎くん、古橋くんに瀬戸くん。
彼らが霧崎第一バスケ部のスタメンだったようだ。

彼らは皆二年生だったはず。
強豪校のスタメンが全員二年生ってすごいことなんじゃないかなあ。
普通は三年生が試合に出ることが多いよね?


それを教えてくれたのは一年生の子だったのだが、その情報と一緒に花宮をとても尊敬しているのだということを熱弁されてしまった。


「花宮先輩の指示はとにかく的確で、圧倒的な存在感も相まってプレーを支配してしまうんです! 普段の練習も花宮先輩が考えてますし、本当にすごいんですよ! おまけに僕らみたいなベンチに入れないような部員にも優しいですし」

 
指示が的確だとかプレーがうまいとかはわかるけど、優しいのはどうかなあ。
私なんていつも酷い扱いされてるよ?
 
でも面倒見がいいのは、意外ではあるけど確かにそうかも。
私のためだけに合宿中にやることをまとめたしおりを作ってくれたくらいだし。
監督も務めている花宮は部員に細かな配慮をしているのかもしれない。
素はあんなだけどね。

今度暇ができたら体育館にいってみようかな。
皆がバスケやってるところ見てみたいし。


合宿生活もあっという間に三日目をむかえた。
今日はちょっと楽しみなことがある。
しおりの献立に……夕食、バーベキューと書いてあるのだ。
 

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