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君の計算を狂わせたい・続【黒バス/花宮】

第3章 変革は意図して起こされるもの



朝ご飯を作り終わった後はあらかじめ廊下に出してもらっていたシーツを回収していく。
シーツをはがして廊下に出してもらうところまでは部員の皆にやってもらうことになっているので、この作業はそこまでたいへんじゃない。
シーツを運ぶための台車もあるしね。
 
夕方頃になったら今度は洗濯してきれいになったシーツを大部屋の前まで運ぶ。
これも台車があるから楽ちん。

部員の皆はずっと体育館にいるので広い合宿所で私はひとりで作業をしている。
だけど時折開いた窓から風と一緒に笛の音や掛け声などが聞こえてくるので、姿は見えないけど花宮たちも頑張っているのだと思える。
 


そういえば初日に色々私の仕事を手伝ってくれた御手洗先生だけど、昼食を作ろうと食堂に出向いたときに久しぶりに会った。
昼食の材料を持ってきてくれたらしく、初日と同じように段ボールを抱えて現れた。


「今日の昼食はスパゲティですか……僕の大好物です」

 
今回のメニューはたしかナポリタンスパゲティをメインにその他副菜が数品。

御手洗先生は食材だけ置いていくと会話もそこそこに用事があるとどこかにいってしまった。

先生もなんだか忙しそう。
引率の先生って立場だとやることもいっぱいあるのかなあ。
 


そんなこんなでだいたいの時間ひとりで作業していると食堂が賑やかになるご飯の時間が楽しみになるわけで。

二日三日と経つと部員の子でよく話しかけてくれる子となかよくなれてきた気がする。
 
何回目かのご飯の時。
いつものように長机にご飯の品を並べていると見知った顔の男の子数人に話しかけられた。


「まゆりさんって彼氏とかいるんですか?」


突然の話題に驚きすぎてお鍋をこぼしそうになった。


「えっ、私!? い、いないよ?」
「え~~本当ですか! じゃあ俺とかどうですか?」
「ばっか、お前じゃ無理だって!!」
「んなことねえわ!」

 
えええ、うそっ!! 
これってよく超絶美少女が言われてるジョーク!?

私が思わず固まってしまうと、「じゃあね~まゆりさん!」と男の子数人は去っていった。


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