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君の計算を狂わせたい・続【黒バス/花宮】

第2章 合宿生活はじまります!




「越智さんはまだ学生なのにえらいですね~、普段から料理してる手際してます」
「いや~私なんて全然。ひとり暮らししてるんで多少料理できるくらいです。たまに家帰ってお母さんの手料理食べると、はるかにおいしすぎて涙でそうになりますもん」
「あ~親の料理ってやたらうまいですよね。子どもの時は気付いてなかったけど、ひとり暮らししてコンビニ弁当ばっか食べてるとあの頃の親のありがたさに気づくっていうか……」

 
やばいやばいやばいやばい。
私しゃべりながらだと作業効率下がるんだよ~。

時計の音がやけに耳に入ってくる。
見ると針はもうそろそろ16時を指そうとしていた。
 
ペットボトルを冷蔵庫にしまい終わった御手洗先生は段ボールをつぶすと、こちらに興味があるように近づいてくる。

うわーん、御手洗先生まだ私に用ですか! 
普段料理しないから料理してるところに興味あるのかもしれないけど、今忙しいからはやくどっか行ってくれないかな~。
 
なんて失礼なことを考えていると、御手洗先生があははと笑い始めた。


「え! な、なんですか? 何かおもしろいことありました?」
「いやあ、ここまで考えてることがわかりやすい人も珍しいですよね」
「え? ……私そんなに表情にでてました?」
「でてましたよ。あなた、僕にはやくどこかに行ってほしいって思ってたでしょ?」
「え、えーっとそれは……」

 
私が言葉につまると先生はさらにあははと笑う。
 
花宮も私の考えがわかるような態度をとってたけど、もしかして花宮が超能力者なんじゃなくて、単に私がわかりやすいだけだったのか?! 
え~私ってそんなに表情にでてるの? 
これからちょっと気をつけよう……。


「時計を気にしてることから、時間がないってとこですか」
「…………おっしゃる通りです」
「僕も今手があいてますし、何か手伝いましょうか?」
「いいんですか!!」

 
思わず食い気味で答えると御手洗先生はこころよく了承してくれた。
 
なんて素敵な人なんだ! 
最初はちょっとめんどくさいと思ってたけど、先生が来てくれたことに感謝だ!

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