第6章 彼の世界
その後――――
「あはは、無駄だよ。それにそんなにもがいちゃ君の体が傷つくんだからやめよう、ね?」
「離して…!」
監禁が始まってから数日、彼女は同じ言葉を繰り返すばかり
「しないよ。離したりなんか絶対にしない」
どんなに犯しても彼女の気持ちはまだ僕に揺るがない。だけど必ず僕のものになるそれはきっと時間が…
だけど、子供が出来たと伝えた時から彼女は
「愛しているよ」
「そうですか…悪いですけど、一人にしてもらえません?先程からベタベタされて不快ですから」
「っ…そ、そんなこと言って恥ずかしがり屋だなー」
「本当のことですから」
「ど、どうして…どうして君はこの前みたいに僕を頼ってくれない!」
「この前?以前からあなたを頼った覚えはありませんけど?」
「う、嘘だ。君は僕が体に触れれば…!」
「やめてください。以前も言いましたよね?この子を産むまでは私に触れるなと」
「っ…申し訳ない。き、君には元気で可愛い子を産んでもらうんだからそうだよね!何かあれば言ってくれ。君のためなら何でもしてあげる」
「そうですか」
母としての自覚が芽生えた彼女はたくましくなった
今も相変わらず僕には恥ずかしがり屋で可愛いのはいつになく変わりない