第3章 最悪な再会
担任からそう告げられ待機していると、入ってと言われた。
『イギリスから来ました。佐藤ひなです。よろしくお願いします。』
『じゃあ佐藤の席は一番後ろの窓側な。』
簡単に自己紹介をして、席についた。
『(窓側か。ラッキーだな。)』
HRが終わり、休憩時間になると数人のクラスメイトが質問してきた。
『ずっとイギリスに住んでいたの?』
『モデルか何かやってるの?』
『もしかしてハーフ?』
わかってはいたが……めんどくさい。僕は適当に受け答えをし愛想笑いを浮かべチャイムがなるのを待った。
『やっと終わった…。』
授業はほとほと疲れた。英語では帰国子女だということをいい事に当てられまくるし、昼休みでは他のクラスからも物珍しさにガン見されるし…。
『……探索でもするか。』
これから通う学校なのだし、放課後も特にやることはないから探索することにした。
『にしても広いなー。さすが私立。』
プラプラ歩いていき、職員室、音楽室、図書館、食堂、体育館と、これから行きそうなところは大方回った。
『広すぎて時間かかった…。この学校屋上行けるんだ…。』
屋上からの景色を見て見ようと思ったから屋上へ向かった。
『うわぁ…流石に綺麗だね。グラウンドひっろ。』
行ってみると予想以上に綺麗だった。丁度夕日が見える位置にあるので幻想的にすら感じる。見下ろすと広いグラウンドで、いくつかの部活動が活動していた。しかし、まっさきに目に入ったのは…。
『………テニスコート…。』