第3章 最悪な再会
父上の部屋から出て自分の部屋へ行く。扉を開けるとイギリスに行く前と何も変わってなかった。
荷物を置き、1人用にしては大きすぎるベッドへダイブした。
『相変わらずだったな…。』
父親の昔と変わらない性格にため息をつきぼーっとしていたらドアのノックが聞こえた。
男『失礼致します。日本に帰国してからの学校のことですが、お嬢様は明日からこちらの高校に通えと旦那様から言われております。』
入ってきたのは家の執事だった。明日から通う高校のパンフレットを渡された。
男『制服や鞄はクローゼットに入っております。その他何かありましたらお申し付けください。』
『わかった。……留守の間ご苦労だったな。』
男『とんでも御座いません。お嬢様がお帰りになるのを皆一同に待っておりました。それでは失礼します。』
そう声をかけると執事は出ていった。この屋敷の執事やメイドは僕が唯一信用している。執事達も父上をあまり良く思ってない。母上が亡くなったあの日から。
『…………立海大付属高等学校…。』
渡されたパンフレットに書いてあった学校名を確認し呟いた。
『立海大…あいつらもいるのかな…』
懐かしい顔を思い浮かべながら明日の準備に取り掛かった。