第4章 体育祭*不二
不二「僕は、君が他の男と話しているのが気に入らないんだよ。気づいていないかな、君を好きな人間がいっぱいいること…。英二だって、手塚だって君の事が好きなんだ。だから、見せつけてやりたくて。君に近づかない男は一人でもいない方がいいからね。○○は僕だけの恋人。誰にも渡さないよ。…愛してる。」
そう言って、ギュッと抱きしめられた。
周助くんがこんなに私の事を考えてくれていたのは凄く嬉しい。
だけど、私は最初から周助くんの恋人。
周助くんがこんなに執着心があるとは思わなかったけど、どうしてこんなに不安な顔をするの?
○○「ねぇ、周助くん…。私は今も前もこれからもずっと周助くんのものだよ。私だって離れるつもりない。だから、そんな不安な顔しないでよ。」
不二「…あぁ…そうだね。ありがとう。僕は何か勘違いしてしまったみたいだ。…痛かったね…本当にごめん。」
そう言って私の首筋に手を添える周助くん。
そんな周助くんがなんだか可愛くて私は自分からキスをした。
周助くんはビックリした様子で目を見開いていた。
だけど、そのうち周助くんから求めるように舌が私の口内へ進入してくる。
○○「…んっ。はぁ…」
なんだか体が熱くなってきた。
興奮してるのかもしれない。
すると、周助くんが私の胸を体育着の上から揉んできた。
(えっ!!?ここで!?)
思わず目を丸くして周助くんを見る。
不二「ん?…嫌?」
笑顔で首を傾げられたら嫌なんて、言えないよ…。
首を縦に振ろうとした。…そのとき。
"ドンッドンッ"
外で大きな音が鳴った。
「おーい、不二ー!ここにいるのかー!入るぞー!」
ドア越しに聞こえたのは先生の声!
私たちは大急ぎで見えないように跳び箱の影に隠れた。
心臓の音がうるさい。
"ガチャ…"
ドアが開く音。
「おーい…あ?いねぇじゃねーか」
菊丸「あれ?おかしいにゃー?確かに不二がこっちに行くのを見たんだけど…」
「見間違えたとかじゃないだろうな?」
菊丸「ないない!俺、しっかり見たもん!」
「マズイな…次の種目の放送担当の不二がいねぇとは…」
え!?それってかなりマズいんじゃ…。
周助くんの顔を覗いてみると…。
相変わらずの笑顔だけど…ちょっと焦ってる?