第4章 体育祭*不二
「仕方ねぇな。もう少し探すぞ。」
そう言うと、同じテニス部で同じクラスの菊丸くんと出て行ってしまった。
私たちはしばらくじっとしていたが、戻ってこないのを確認すると物陰から出た。
○○「はぁ…ビックリした〜…。ねぇ、周助くん行かなくていいの?」
私が問いかけると周助くんは困ったような顔をした。
不二「仕方ないね…残念だけど。」
そう言って頭を優しく撫でてくれる。
不二「帰りは一緒に帰ろう。…それじゃ、また後で。」
○○「うん!放送頑張って!」
ニコニコした笑顔のまま周助くんは倉庫を出て行ってしまった。
……………
ポツンとその場に立っていた私は先ほどのとろけるようなキスを思い出し、顔が赤くなるのを感じた。
下腹部が締まる感じ…。
(あの時…先生が来ていなかったら…)
そのまま事が進んでいたかもしれない。
少し残念な気がする。
今日、初めて知った周助くんの新しい一面…。
もしかして、周助くん嫉妬していたのかな?
私も周助くんが他の女の子と話していたら多少嫌になる。
恥ずかしいけど…私も嫉妬していた…。
○○「私…どんだけ周助くんの事が好きなんだろう…。」
静まり返った倉庫の中で呟いた。
そのとき。
倉庫の外で周助くんの声が聞こえた。
多分、競技の放送をしているんだろう。
…もっと、声が聞きたい…!
飛び出すように倉庫から出た。
夏の始まりのジメジメした空気も、今は晴れ晴れして見える。
この体育祭が終わったら、真っ先に周助くんのところに行こう!
早く会いたい…!
……………
ちなみに、その日の帰り道で周助くんからお誘いがあり、周助くんのお家へ。
その後の展開はご想像にお任せします♪
でも、好きな人と一つになれるのって、最高に幸せなものなんですね!
そんな事を言うと周助くんは必ず頭を優しく撫でてくれます。
最高な私だけの恋人です…。
~END~