第2章 雲雀姉弟のΨ出発
その視線に気づかない雲雀双子ではない。
「ねえ唯、あの男・・・」
『こっち、ガン見してるね』
「・・・ねえ」
『言いたいことはわかるよ。でも今はダメ』
「・・・」
『ハブてないの』
[しまった、つい凝視してしまった]
斉木は2人から目を逸ら―――――――そうとしてまたガン見した。
「『(またこっち見てる)』」
そんなことを考えている双子をよそに、斉木は考え込む。
[テレパシーに気を取られていたがこいつら、透視も効いてないじゃないか!?
どういうことだ!?・・・!もしかして・・・
燃堂並みの、バカなのか・・!?]←混乱中
『「(なんか・・・すっごいバカにされた気がする)」』
[そうは思えないけど、もしかしたら]と考えている斉木をよそに緊急全校集会は進んでいく。
「彼らは雲雀姉弟、ここPK学園を含む左脇腹町の最高責任者だ」
「「「「「「「「[はあ!?]」」」」」」」
火が付いたように騒ぎ出す生徒たちだが、雲雀がトンファーを構えると一瞬で静かになる。
『(既に調教が終わってる・・・;)』なんて思っている姉をよこに雲雀は自己紹介を(渋々)する。
「雲雀恭弥、この学校では風紀委員長をする」
『私は雲雀唯。ここでは風紀委員長補佐をやるから、よろしくね!
因みに、恭弥とは双子で私が姉だよ』
「お姉さんの方は優しそうだな」
「あのイケメン弟かぁ・・・将来は彼が義弟になるのか」
「何言ってんだお前は・・・俺の義弟に決まってんだろ」
[お前らは何を言っている]
ニヤニヤしながら唯を見つめるモブAB。
そんなモブABの会話なんて聞こえるはずないのに、雲雀はモブABがいる辺りを鋭い視線で睨みつける。
それを見た生徒は、自分が睨まれている訳でもないのに冷や汗が流れた。
特に目が合ったモブABは、今にも腰を抜かして座り込んでしまいそうなくらい震えあがっていた。
まるで今から捕食される草食動物のようだ。
[雲雀恭弥・・・まるで獰猛な肉食獣のような男だな。
姉の方は弟よりマシだといいが・・・]
「もし、唯に手を出したら・・・」
『もし、恭弥に手を出したら・・・』
「『一人残さず、咬み殺すから』」
[どっちもヤバいな。どっちもドシスブラコンじゃないか。
一瞬流れ出た殺気、あれは常人が出せるものじゃない・・・]