第2章 ⚡︎ 上鳴電気 .1. √
ーー百瀬side
ぱちりと目を覚まして隣を見ると
「……ん"ん、ん〜」
なんて声を出しながら腹を掻いているであろう上鳴。
精液を出された腹はカピカピしてないし、事後独特の違和感も無くなっているから、きっと俺が寝たあと綺麗にしてくれたんだろう。
そう思うと間抜けな寝顔も可愛く見えてきて、ちゅ、と頬に軽くキスをした。
すると丁度目覚ましがなって、
「……上鳴、…かーみーなーり、オラ起きろ」
「…ンぁ?………んー」
目を開けて、何度か瞬きをして二度寝をしようとする。
「………俺顔洗ってくるけど、一緒に行かねーの?」
と言うと「行く……」って言う。
行くなら起きろよ!
「はいはいほら、起きて、でんき。」
「…………ん。」
俺が上鳴と一緒に起きてきたって変に何かを言ってくるやつはいない。
毎日こうだから。俺が上鳴をわざわざ起こしに行って、一緒に洗う。
でも今日はなんかやけに見られてる気がする……気の、せいか。
歯を磨きながらもまだうとうとしている上鳴の足を蹴ってやると「……いてぇ、」少し目を覚ます。