第2章 ⚡︎ 上鳴電気 .1. √
そしてまためんどくさい事になった。
「そっかそっかぁ、巴留くんは彼氏に構ってもらえなくてすねてたんでちゅね〜♡」
「……るさい、」
こうなったら上鳴はとことんめんどくさい。
思わず溜息をつくと
「ほら、俺が構ってやるよ!」
なんて腕を広げてくる。
「……………馬鹿かよ。俺が構ってやんの」
こういうふとした時の甘やかしが俺を甘くすんだよ、馬鹿野郎。
なんて悪態は上鳴の口に飲み込まれた。
「ふ、ン、んん」
「べろ、だして」
べ、と控えめにべろを突き出すと、じゅぅ、と吸われて、ぞくぞくした。
「か、いあい、」
「んは、呼べてねーよ、なーに、」
名前を呼ぶと、舌を吸うのをやめて、顔中にキスをしてくる
「…や、」
「や?」
「……ッヤり、たい」
「…あぁもー、優しくしてやれねーけど、いい?」
そんな顔で言われたら、嫌っていえないだろ。