第9章 賭け。
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「つまりその大名と同盟を組むことで、
運搬がより滞りなくできると。」
「はっ、」
あれからあっという間に時は過ぎ、
急に飛脚ばかり襲う野党がでただの、
とある大名が謀反の可能性があるだのとばたつき、
囲碁の勝負を命じられることなく
終わっていた。
今は軍義に私とはるも呼ばれ
端で静かにそれぞれの報告を聞いている。
こういうのをぼーっと聞いていると
またいろんなことを考えてしまいそうで困る。
「ひな、貴様、口をあけたまま何を考えている。」
「!!」
ばれた!!!
慌てて口を閉じる。
「続けろ、秀吉。」
「はっ、そしてその同盟の条件として……」
チラリと私に目を向けたあと
申し訳なさそうにいう。
「ひなを姫として迎え入れたいと。」
「へ?私??」
「貴様以外誰がいる。」
信長様が私を見ていう。
「さてどうする?ひな」
「どっどうするって……え??」
つまり私が軍義に呼ばれたのは
これを納得させるためってこと??
「あの花見で貴様が一番話してたあいつだ。」
「…………あぁ。(あんまり覚えてないけど)」
「貴様全く覚えてないな?」
「(やっぱりばれたか。。。)いや、ふわっとは。。。」
口ごもりながら考える。
私の返事待ちなんだろうか、
無言の時間が流れる。
でもーーー、
このままここにいて信長様に
真実を知られるより、
政宗とはるの行く末を最期までみるよりは。。。。
かといってこの戦国時代一人で生き抜けるほど
強くないことは嫌というほどわかっている。
しかもこんなところで聞くなんて
断れないしーーーー。
つまりはいけってことなんだろうなーーー。
どうにでもなればいいーーーー。
体をしっかりの信長様にむきなおし、
まっすぐ信長様をとらえて話す。
「私はここに信長様に置いていただいている身分です。
もし、その縁談で信長様の役に立てるのなら
受けさせていただきます。」
「ほぅ、その言葉、真か。」
「こんな場で嘘をついても仕方ありません。
信長様の判断で…」