第7章 ほころび。
「うむ、やはりひなのつくるしいたけの煮物はうまい。
毎日作れ。」
信長様がしいたけを頬張りながらいう。
「ふふふ、毎日だと飽きてしまいますよ。」
「このゴボウも柔らかくて、味付けも絶妙だ。」
「秀吉さんゴボウがお好きとお聞きしたもので。。
タコの酢の物もありますよ。」
秀吉さんも嬉しそうに食べる。
「この粽、確かにうまい。」
「光秀さんはなんでも混ぜちゃうから、混ぜさせないものをと。」
笹の葉をうまくあけて口にほおりこむ光秀さん。
横で三成くんが鮎をきれいに箸でたべながらいう。
「こちらの鮎の塩焼きも絶妙の塩加減です!」
「それは政宗だよ。ねっ!」
政宗にしゃべりかける。
「さすが政宗さま!私の好物をご存知で!!」
「あ?あぁ、それはひなに聞いたから作った。
三成、お前教えたんじゃなかったのかよ。」
怪訝そうに三成君を見る。
「あっ、この前誰かから聞いて!!」
慌ててこたえる。
危ない、これ前のタイムスリップの時に
聞いたんだった。
「だが俺の好物もよくわかったな。」
美味しそうに卵焼きを食べながら政宗が言う。
あまりさっきの事は気になってなかったみたいで
ほっとする。
「政宗はわかりやすいよ。現代でも伊達巻っていわれるくらい
好きだったってされてるもん。」
「なんだそれ、よくわかんねぇがうまい。」
「だから伊達巻きっていうんですね!!すごい政宗!
名前になってるよ!」
はるさんが目をキラキラさせて
政宗を見る。
まぁ政宗の好物は他にもいっぱい知ってるけど
政宗に一生懸命教えてもらって
やっとうまいっていってもらえたものが
伊達巻だったしな。。、
そんなことをふと思い出す。
「………これ朝から作ったの??」
「あっ、うん、ごめん天ぷら時間立ったから
ちょっとふにゃっと、しちゃってるよね。ごめんね。」
横で静かに天ぷらを食べている家康にいう。