第6章 交錯
「お待たせしました!!!」
鈴さんに髪を結ってもらって
ちょっと首筋がヒューヒューするけど
なんだかちょっと気分があがった。
私がいくともうみんな集合していて
申し訳ないと思い
小走りで寄る。
「そんなに走るとこけるぞ。」
「こけませんー!!」
政宗に憎まれ口をたたきながらみんなを見る。
「髪結うのも似合ってるじゃねぇか。
綺麗だ」
「!!!」
そんな誉め言葉をポンポンと
言えてしまう政宗はほんとにすごい。
「やはり貴様は手を少し変えるだけで
変わるな。これから鈴に化粧でも習え」
信長様が私の頭を撫でながらいう。
「……///ありがとうございます。家康も……」
「……いいんじゃない、似合ってる。」
お礼を言おうとすると被せるように言われた。
あぁこれはあれか。
みんなには黙っとけってことかな。
前の半年、一緒に過ごして家康のこーゆーとこも
だいぶわかってきていた。
代わりに笑顔で返す。
すぐに目をそらされちゃったけど。。。
「ではいくぞ。」
今回は信長様と家康と政宗とはるさんと私が
先にいって、
お花見に光秀さん、秀吉さん三成くんが合流する感じだ。
「ほらいくぞ。」
「ふひゃっ」
政宗がはるさんを馬にのせる。
よく乗せられたなぁ
初めは政宗のスピードがすごすぎて
わめき散らしてたけど、
最後らへんはあのスピード感がないと
物足りなさすぎて…
「今日はゆっくり走ってよ、ひなさんと
一緒にいくんだから!」
「努力はする。」
「なに、努力って?!」
微笑ましい、二人に
自分の姿を重ねていると
ふわっと自分の身体が浮く。
「貴様は俺の馬に乗れ。落ちるな。」
信長様の低い声が上からきたと思うと
あっという間に前に乗せられた。
信長様の匂いがすっと鼻をかすめる。
「いくぞ」
信長様が言うや否や
政宗の馬は颯爽と走り出す。
「やだ!!政宗ー!!!」
はるさんが叫びながら止めているのがわかる。