第5章 溢れだす思い。
「似合ってるじゃねぇか。」
政宗の声。
あぁ、またか。
この一ヶ月で少しずつ慣れたのか。
私にはむけられない一言を聞き流す。
「おい。聞いてんのか。」
まだ私の後ろで話してるのか。
はるの近くで言やいいものの。
「そうだよね、ほんお似合ってるよね。」
はるを、みながらいう。
「馬子にも衣装だな。」
「それは失礼。。。。」
と、振り替えると政宗の蒼い瞳は
私を真っ直ぐ捕らえていた。
「なっ、私?」
「ひな以外誰がいるんだよ。」
「だっだって。。。いっつもはるさんのことで
頭いっぱいっぽいし」
「なんだ、妬いてるのか」
「なっ!そんなわけないでしょ!!」
「ま、なんにしても似合ってる。いっつも大人しい色の
着物しかきてないから、たまには
こーゆーのもいいんじゃねぇか。」
「………あっ、ありがとう。」
憎まれ口叩きそうなところを
必死に絞り出して答えた。
悔しいけど、
思わず顔がにやけそうになるくらい
嬉しかった。
「あっ、政宗!!!」
はるが気づいて政宗にかけよる。
「おっ、今日は朱色か。悪くねぇ。」
大切なものを触るようにはるの頭を撫でる。
「ところで、、、今日は。、。」
顔を近づけてはるに話す政宗。
それに反応してはるの頬がボッと赤くなる。
「///。うー。。。」
「約束は約束だろ??」
???
目の前で顔を真っ赤にさせて涙目になってるはる。
次の瞬間
また私の心臓がどくんとなった。
ーーーーチュっ。
背伸びをしたはるが
政宗の頬に触れるだけのキスをした。
「…………やばいな。意外に悪くねぇ。」
政宗の顔がすこし赤くなってるのがわかる。
「……///なにもここで要求しなくたって。、。」
下を向きながらもじもじしているはる。
胸が………痛い。
「……なっ、なにを急に」
平静をなんとか装って言う。