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【イケメン戦国】蒼い瞳の向こう側

第4章 消せない記憶。~宴~




「俺かひなどっちが作ったかわからねぇように
 してある。単純にうまいと思った方を
 選んでくれ。」


みんなの御膳の前には
私と政宗が作った大根の煮物が
それぞれ器に盛られている。
私が青の器、政宗が濃いみどり色の器だ。


「では頂く」

信長様が箸をもつと皆一斉に食べ始める。

「………美味しい。」

「どっち?!」

家康に食いぎみで聞く。

「…………緑の方。」

「しゃあっ!!!」

「ちょっと政宗!そんなこといったら
 どっちがどっちってばれるじゃない!」

「いいんだよ、うめぇもんは
 作ったやつが誰であろうとうめぇんだ。」

「なに、その理論!!って家康、なんで緑なの?!」

「…………食べなれた味だったから」

「え?!その基準?!そしたら絶対私不利だよ!」

「男に二言はねぇだろ!」

「だから男じゃないってば!!」

「…………うるさい。」


目の前で繰り広げられるまるで痴話喧嘩のような光景に
うんざりしながら家康が答える。


「そうですか?私は青の器の方が好きですが。」

三成君がこたえる。

「ほんと?!」

嬉しそうに三成君をみる。

「や、どうせ三成は味なんて興味ねぇんだ。
 この票は0.5票だ。」

「なにそれ、一票は一票よ!」

「よし、はる!!お前は俺だろ?」

はるに向き直り政宗がにやっと、笑いながら
はるの顎を上にむける。

「!!/////ちょっと。、政宗。、」

「はい!そこ色仕掛け禁止!!そーゆーのは他でやって!」

またズキンと痛む心を隠すように
いい放つ。

「別に俺の料理は色仕掛けしなくても負けねぇよ。
 なぁ?はる」

「不公平!なんか愛のパワーとかなし!!
 はるさん、単純に美味しいもので決めてね!!」

「えっ。。えっと。。。うーん。。」


はるはチラチラと政宗を見ながら
悩んでいる。

「んとね。、。えっと。。、青…」

「!!な!お前!」

「やった!!愛のパワーも料理の好みには叶わないわ!」

「いや。どっちも美味しかったんだけど。。。
 鰹だしの方が私は慣れてて…」

「………あとで覚えてろよ?」

「!!」

にやっと笑ってはるを見る。
あっ、この顔は後で。。。


いや、考えるのはやめよう。
じゃあ、次は…
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