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【イケメン戦国】蒼い瞳の向こう側

第3章 消せない記憶。





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あれから半月、
お針子の仕事をはるや、お妙さんはじめ
みんなに教えてもらい日々を過ごしていた。



といってもーーーー。

前回のタイムスリップの時に
お妙さんに死ぬほどしごかれたので、
身体が覚えていたのか
すぐに手伝い程度でなく仕事としてこなせるようになっていた。


お針子の仕事はなにも考えなくてすむから
没頭していたらあっというまに夜が来る。
ただ、一つすべてが嫌になるときが
はると政宗を見る時。
はると一緒に仕事をしていると
どうしてもその機会が多くなる。
でもまだ大丈夫。きっと。。。。。



よいしょっと。。。。

これ縫い終わったら完成だな。。。


注文された着物の刺繍を終える。

こーゆーとき、政宗がまるでみてたかのようにやってきて
『へぇ。いい出来映えだ。
 今度俺の仕立ててくれ。』

なんて、言ってくれたよなぁ。。。
昔に思いを馳せていると横から急に
その思い人の声がした。



「へぇ。いい出来映えだ。」


!!!!
顔をあげると政宗が見下ろしていて。
でもその視線の先には
隣で同じく仕事をしていたはるがいた。



「政宗!!へへへー、今回は結構自信作!」

「今度俺のも仕立ててくれ。」

「またぁ?この前もお願いされたよ?」

「お前のはいくつあっても嬉しい。」

「もぉーー!!」


照れながらも嬉しそうに笑うはる。

平常心、平常心。
あの人とは違う。。。
首飾りをまたそっと触って心を落ち着ける。



「貴様もなかなかの出来だな。」



!!!
威厳のある声が耳に届き思わずびくっとする。


「信長様!!!」


私より先にお妙さんが声をあげる。


「どうされんですか、信長様。こんなところまで
 お越しいただけるなんて」

「いや、はるとひなの様子を見にな。
 どうだ、ひなは。」

「本当によくしていただいてます。
 逆に教えがいがないくらいですよ。
 この前も私しかできないと思っていた縫い方を
 さらっと、されていて。私も負けてはいられません!」

お妙さんは嬉しそうに答える。

「……そうか。」

信長様は私をみながらつぶやく。
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