第2章 2.消えてしまった時間
「私たちの3年後の世界からきたんですね?!
すごい!!すごい!!!なんかトピックスないですか?!」
食い気味にこられ、少しおどろきつつ、
なんとなく知っていることを話し出す。
「た・・・たとえば・・・SNAPの解散・・とか・・・??」
「ええ?!解散したの!?私SNAPファンだったのに!!」
「あとは・・・高室ちゃん引退とか・・・」
「ええっ!!高室ちゃんが引退?!そんな・・・そんな・・・
僕が初めて買ったCDが高室ちゃんのデビューシングル
だったのに!!」
「あとは・・・「「あとは?!」」
3年間が二人にはあまりにも激動だったらしく
とにかく根掘り葉掘り聞かれ
二人共笑ったり泣きそうになったりと
それはそれは忙しく話を聞いた。
「やっぱりすごいな~、3年でこんなに変わるんだね~」
「いや、ほんとに、久々に現代の話が聞けてよかったよ。
ありがとう、興奮しすぎてしまったよ。」
佐助君が仕切り直しと言わんばかりに
またメガネを整える。
「でも確かに3年って長いよね。私もここにきて
3年とちょっと経つけど、色々あったもんな~」
思いを馳せているのか、はるが
少し遠くを見つめながら言う。
「確かにそうですね。謙信様と信長様も一時はどうなるかと
思いましたが、今は同盟国ですし・・・」
佐助が言った一言に違和感を覚える。
「そうだよね~でもあの戦大好き謙信様がよく同盟を
結んだものだよね。信玄さんもそうだけど・・・」
!!!
謙信と信玄・・・・
私がタイムスリップした時には
もうすでにその二人は亡くなっていたはず。。。
「あの・・・謙信さんと信玄さんって・・・」
私が一抹の不安を抱えながら二人に聞く。
「あっそうですね。不思議ですよね。
ひなさんのいた現代では、
上杉謙信と武田信玄はもうこの時なくなっているはず
ですもんね。」
「う。。。うん」
「実は、僕がタイムスリップした日がちょうど
謙信様のなくなる日だったのですが、
僕が助けたことによって謙信様が今も生きているんです」
「え・・・??」
「そうなの。そして私は佐助君がタイムスリップした
4年後に飛ばされたんだけど、ちょうど本能寺の変がおこる
前日で」
・・・・前日???