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【イケメン戦国】蒼い瞳の向こう側

第16章 重ねて





「政宗!!!」


「なんだ。」


「大丈夫だから!」


「あぁ。でも、お前が大丈夫でも。。。
 そもそもひなの大丈夫は。。。」


「違う、小次郎はもう大丈夫。」


「え?」


「もうきっと来ないから。。。」



ーーーー『お前も、、今をいきろ』

そういった小次郎はきっと
政宗の後を追うような人生は歩まない。


あの目をみて、
なぜかわからないけど、
確信を持って言える。


「だから、政宗も大丈夫。」


「俺が??」


「うん。大丈夫だから。
 自分で弟をなんとかしようと思わなくても。」


「ーーっ!」


政宗の蒼い瞳が大きく開かれる。

ーーー政宗、あなたにまた
お父さんを殺した時のように
自分ですべてを背負わないでほしい。


この時代の兄弟が
どれほどのものがわからない。
でもーーーー。


鉄砲の硝煙の臭いがするだけで
あれだけ生を求めるあなたに
これ以上手にかけてほしくないーーーー。



「……あぁ。」


私の思いが通じたのかどうかわからないけれど
ふっと笑って私の頭をがしがしと撫で、
部屋を出ていった。




願わくばーーー、
あなたの心が穏やかでありますようにーーー。



そう祈り、
私は血のついた寝巻きから着替え天守に向かった。

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