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【イケメン戦国】蒼い瞳の向こう側

第16章 重ねて


あんなことされたのに
目の前でそんなこと起こってほしくなかった。

政宗の弟だからっていうのも
きっとあったのかもしれない。
それにーーー。


私の声に反応したのか信長様は
刀をひき鞘に納める。

「連れていけ。」

小次郎はそれ以上何も言わず、
静かに連れていかれた。
視線を外しふっと笑うを


それがまた一瞬
政宗に似ている気がして、
政宗を見ると、はるの肩を持ちながら
小次郎をじっと見つめていた。


「政宗」

信長様が政宗をまっすぐ見つめていう。

「はい。」

「貴様の不始末だ。自分で始末をつけろ。」

「はい、承知しています。」

「不始末って?!
 政宗は悪くないよ、悪いのはあの小次郎って人でしょ?!」

はるが政宗をかばう。

「貴様らを危険にさらした。」

「そっそれは。。。」

言い返せず下を向くはる。
信長様のいうことはごもっともだ。
でも始末って。。。

もともとお父さんも自分の手で殺め、
お母さんにも殺されかけ。。。
最後は弟までそうなったら。。。

政宗がまたひとつ心に傷を負うのはーーーー。

想像しただけで胸が締め付けられる。



「だが、今ここに貴様らがいることを
 喜んだ方がいいのだろうな。」

私たちを見て
さっきの
殺気だった空気が和らぐ。

「信長様。。。」

「よく帰ってきた。二人とも。
 ゆっくり休め。」


大きな手で
私たち二人の頭をくしゃっとなでた。
ただただ安心感のあるあったかさだった。
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