第2章 2.消えてしまった時間
「おい、御館様が聞いてるんだ、答えろ」
中々答えない私に秀吉さんが刀の柄に手をかけ、
立て膝をついてせかす。
まただ。
あのときと同じ。
秀吉さん、そんなこと言いながら、
最後の最後までおせっかいなお兄ちゃんみたいだった。
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私が風邪で寝込んだときも。。。
「おい、政宗、お前あんまりひなを無理さすなよ。」
「あ?なんだ、秀吉。俺は俺のやり方でひなと
愛し合ってんだ。」
「な!俺はそんなことをいってるんじゃない!
何も夜の営みについてじゃなくだな」
「だったらなんだよ。」
「だったらって、そもそも風邪引いてるっていってるのに
お前昨日の夜もすごい声が。。。。」
「ほら夜の営みについてじゃねぇか。」
「だから!!!」
「やめてください!!!そんな大きな声で!!」
重い体を引きずり、襖をあけた私が叫ぶ。
「外でそんな大きな声で、そんな。。。そんな。。。
そんなこと、話さないでください!!!」
「「!!!」」
風邪で真っ赤なのか恥ずかしくて真っ赤なのか
わからない私を見下ろす二人。
「いいか、ひな!!なんか困ったことあったら
俺にいうんだぞ。」
すぐさま私の前にしゃがみ優しく声をかけてくれる。
「。、。。今が困ってます//////」
「すまん。。。。」
うなだれる秀吉さん。
「でも、、、ほんとに困ったらいいますね。」
「困ることなんてないだろ。」
ひょいと身体が宙にういたかと思うと
政宗に抱き抱えられていた。
「!!な!!」
ビックリして政宗を見上げる。
「ホラ、秀吉、信長さまが、さっき、よんでたぞ。」
「な、ほんとうか!!すぐいく!!」
絶対嘘臭いけど、
秀吉の信長様への忠誠心は折り込み済みなので
そのままそっとしておくことにする。
「とにかくだ!!ひな!何かあったら言うんだぞ!!」
「くすくす、はい(笑)」
私に一言だけ言うと足早に去っていった。
「さて、秀吉もいなくなったし、困ったことでもするか?」
意地悪そうに笑った政宗の顔が近づいてーーーー。
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