第15章 直感。
「おっもう起きてるぜ。」
「なら話が早い、早く口を割らせて。。。」
大柄の男と小柄の男が入ってくる。
後ろの光がまぶしすぎて
はっきりと顔が見えない。
ぐっと後ずさりする。
「おぃ。ひとつ聞きてぇことがある。
お前らのうちどっちが政宗の女なんだ。」
「は?」
こいつらの口から政宗という単語が出てきて驚く。
「どういう意味。。ーーーっ!」
いった途端前髪をがしっと捕まれる。
「意味なんて聞いてねぇ。
政宗の女はどっちかって聞いてるんだ。」
大柄の男が顔を近づけて脅す。
さっきも思ったけど
こいつほんと女だからなんだからとか関係なく
ただただ快楽主義者的なそんな感じだ。
後ろ手につないだはるの震えは
さらに大きくなってるのがわかる。
「やめろ、お前はそうやって人を脅すことしか
頭にねぇのか。」
隣の部屋から声が聞こえ、もう一人入ってきた。
「すっすみません。。」
あの大柄の男がまるで捕まった獲物のように
シュンとする。
その男が目の前にたち座り込む。
目がなれてきて少しずつみえるようになってきた。
整った顔立ちが月明かりに照らされる。
「すまんな。俺は政宗の女をつれてこいと命じたのに
こいつらが二人も連れてきやがった。
迷惑なやつらだ。」
ギろっと大柄と小柄の二人をにらむ。
「!!!!」
ザクッ!と音がして、
大柄の男がしゃがみこむ。
見るとその妖艶な男の手に血が滴る刀が
握られていた。
「いちいち手間をとらせるな。
政宗の女はどっちだ?」
「ーーーっ!!」
あの大柄の男も危ないって思ってたけど
こいつはもっとおかしい。
たぶんネジが一本ならず百本ぐらい抜け落ちてる。
こんな顔色ひとつ変えずに
自分の仲間を切れるなんて。。。
きれいな顔が余計に怖く見える。
背筋に汗がしたたりおちるのがわかる。
「聞こえなかったのか?
政宗の女はどっちだ??」