第15章 直感。
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「ーーっ。」
顔にかかる藁がチクチクしてるのに気がつき
目が覚める。
屋外ではない。。
真っ暗の部屋。
上の明かりとりの窓から月明かりが指す。
どうやら夜のようだ。
気を失わされて運ばれてきたらしい。
なんとか体勢を整えようと体を起こす。
「痛ーーっ。。」
気を失わされる時に殴られた首に鈍い痛みが走る。
手を押さえようとすると
手がまだ拘束されたままと気づく。
少しずつ暗闇に目が慣れてくる。
「ーーんっ。」
横から声がする。
「はるさん?」
「ーーっ、ここ、どこ。、??
っいたっ。、。」
隣で起き上がろうとして私と同じく
痛みを覚えたらしい。
「わかんない。でもひとつ言えることは
あまりよろしくない状況ってことくらい。。」
「でっ、ですよね。、。
どっ、、どうしよう。、。」
もうすでに涙声のはる。
ここで泣かれたらあいつらが来るかもしれない。
「落ち着いて。殺すつもりならきっともう殺してるから。」
「こっ殺すつもり?!」
あっ、やばい
また泣きそうだ。
「や、だからつもりじゃないって。
とりあえず落ち着いて。」
ほんとこの状況でまだ冷静なのは
政宗のおかげ他ならない。
はるは政宗とこんなこと
ならなかったのだろうか。
そう疑問に思うくらいはるは
全身で不安を訴えてくる。
「うっ。。うっ。。、ごめんなさい、
私が誘ったりしたから、。」
「謝らないで。とりあえずここをどうするかよ。
たぶん、夜まで帰ってないことは
信長様達も知るはず。そしたら。、。」
でも、拐ったのが、誰で目的も
今いる場所もわからなくて助けなんてくるんだろうか。。。
急に不安に襲われる。
ギュっーー。
「!!!」
はるが拘束された手で
私の手を握る。
その手は震えていた。
なんとかしなくちゃ。
なんとか、、、、
「てめーがどっちかわかってねぇから」
「うるせぇな、ならどっちも。。」
がさつな声が遠くから聞こえ、
ガタッと扉が開く音がした。
隙間からもれた光の線がまっすぐ私の顔に伸びる。