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【イケメン戦国】蒼い瞳の向こう側

第15章 直感。




青を基調にした
和と洋があわさった
きれいなデザインのドレスだった。

「この部分の生地がどれがいいかすごく迷ってて。。。」

ちょうもどアクセントになる部分だ。

「ひなさんはどれがいいと思いますか??」

いいながらはるはまた、生地の山と
にらめっこしている。
私の意見を聞く気があるのかないのか
よくわからないけど、
まぁ探してあげようかと思い、
きれいに並べられた生地をみる。

「どれかなぁ。。。」


さすが平八が揃えた生地だ。
どれも丁寧におられているのが素人の私から見てもわかる。

ふと黄色地の金の刺繍が映えている生地をみつける。

『あっ、これ家康に似合いそう。。』

その横には漆黒の生地に赤と金の刺繍が
力強く描かれている生地が見えた。

『これは信長様かなぁ。。。』

「おや、ひなさん、思い人の着物地でも
 考えてるのかい?」

「えっ?!」

平八が嬉しそうに私に話しかける。

「なっ、なんでそんなこと。。」

「ひなさんの顔がそんな顔してたよ。
 幸せそうなね。」

「えっ。ちっ違いますよ!!」

「そうかい、そうかい。
 まぁゆっくり選んでくれよ。」

そういいながら平八ははるの相手をしにいった。


ーーー。
幸せそうな顔。。。


一生をかけてこの人を愛すと決めた人が
別の人と一緒になろうとしてるのに
幸せそうな顔をしていた自分に驚く。


でもーーー。
ふとあの二人の顔が出てきたのには
確かにちょっと驚いた。
なんとなく自分の心のなかに入ってきてるような気がして
悲しいような
そうじゃないような。。。
もやもやとした気持ちがまた広がってしまった。


「ひなさん!
 こっちとこっちどっちがいいですか??」

二つの生地を掲げて私に呼び掛けたはるの声で
現実に引き戻される。





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