第2章 2.消えてしまった時間
「2日間?!!!」
てっきりあの夜の次の日かと思ってた。
思わず声が大きくなる。
「………あんた、声でかすぎ。聞こえるから。
はるみたい。。。」
「だから!最後の余計!!」
はると呼ばれた女の子がまた家康に抗議する。
でもそんなことはどうでもよくて。。。
私の頭の中はさっきの家康の言葉で頭がいっぱいだった。
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私が家康と出会ったときは
口数が少なくて、嫌われてるかなと思ったけど
実は不器用なだけで、
それからだんだん雪解けしていって、
宴会のお酒を少し抜こうと外に出て
縁側で座ってた家康の隣に座って、、、
『私、あんたって言われるの、
なんか突き放されてるようで嫌なんだけど。。。』
『何それ、そんなことないし。』
『ほんとだもん!私が家康のこと家康って呼んでるんだから
私も呼んでほしい、ねっ?ねっ?』
顔を覗きこむと
またすぐ目をそらして。でも小さい声で、
『………ひな。』
『あっ!!ふふふ、ありがとー!。、。っキャ!』
急にぐいっと肩を後ろにひかれ
暖かさが背中に感じる
『なんだ、ひな、家康をおちょくんじゃねーぞ、
あと家康!ひなは呼んでもいいけど、渡さねーぞ』
『政宗!ちょっ!なにいってんの!!!』
『なんだ、照れてんのか??』
『………………ハァ。。勝手にして。』
迷惑そうにいいながら、家康の口元も笑ってて、
3人でまた縁側でたわいもない話をした。
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だから。。。あれ以来
家康は、私のことを”あんた”って呼ばなかったのに・・・。