第13章 平穏。
あのとき火の手がいきなり御殿をかけめぐったのは
そうなるように油を撒き散らして火を計画的に
放ったからだそうだ。
特に信長様達が案内された部屋が
丸焦げになるように計画されていた。
ただ蒲生さんは信長様たちに影でこの計画を伝え
火の海になる前に
部屋から脱出。
ガシャーンと聞こえたあの音は
脱出をした音だったらしい。
唯さんは蒲生さんと話すことを禁じられていた為
どうなったかわからず、
ただ、あそこで出ていくと
外にいたあの男に私たちが丸腰で切られるのが
わかっていた為
止めにはいったという説明を光秀さんが
わかりやすくしてくれた。
止めるというか喉元に刃物をつきつけられたんだけど。
みんなの前では体をはって止めたってことになっている。、。
「でもみんな無事でよかったです。」
心からの声がでる。
「そうだな、貴様も含めてな。」
「はい。」
にこっと笑う。
「そして、蒲生と唯だが。。。」
ドキッ
どうなるんだろう。。。
いくら家臣がやったからって
洒落にならないだろうし。。。
でも。。
死をもって償えとか、いってほしくないな。。。
そう思い下を向く。
「政宗に預ける。しっかりやれ。」
へ???
信長様をみる。
「なんだ。阿呆みたいな顔をして。」
「あっ、いやその、別になんでもないです。」
「ならよい。」
にやっと笑っていう。
たぶん私の思ってることなんて、お見通しなんだろう。
「それから、ひな、貴様の褒美はなにがいい」
「へ?褒美?なんのでしょう??」
してもらったことはたくさんあるけど
自分がやったことなんてついぞ思い付かない。
「今回謀反の大名ではなかったがそやつらを
一掃することができた。
貴様の力が大きい。」
「いや、そんな!なにもしてないですし!
なんなら、怪我して皆さんに迷惑を。。。」
オロオロしていると信長様が小さくつぶやく。
「ほぅ。。。」
「あっ。。いやなんでまないです。」
また謝りかけた。。。
また信長様にいわれちゃう。。。
でもこれといって思い付かないし。。。、
「貴様は欲がないな。
では考えておけ。以上だ。」
そういうと信長様は立ち上がり
会議はお開きになった。
「褒美かぁ。。。」
小さく呟いた。
ーーーーーーーーーーー