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【イケメン戦国】蒼い瞳の向こう側

第13章 平穏。




「よし、揃ったな。」

みんなが揃ったのを見ていたかのように
政宗が広間に顔を出す。

「あっ、政宗!みんなお待ちかねだよー」

「慌てるな。」

はるをなだめるようにいう。

「ひな、しっかり食えよ。」

私をみてにかっと笑う。
と同時に侍女たちがお盆をもって部屋に入ってきた。
美味しそうな匂いが部屋にたちこめる。

お盆が前に置かれると
魚のにものやお味噌汁、
卵焼き、小さな小鍋など
朝ごはんにしては豪華すぎるものだった。

でも、よくみると消化によいものかほとんどで
まだ本調子ではない私を
とても気遣ってくれてる料理だ。

「美味しそう。。。」


思わず声がでる。

「ではいただこう。」

信長様の合図で皆もくもくとたべだした。

どれもほんとに美味しくて、
そして何より政宗の味だった。

毎回思い知らされるけど、
違う人だって思おうとしても
やっぱり同じ政宗で。

「しっかり食って元気になれ。」

優しいちょっと力強い声で私にいう政宗。
あぁ、やっぱり惚れた弱味なんだろう。
中々諦めさせてくれない。

「うん。美味しい。ありがとう。」

いいながら思わず涙が出そうになって
お味噌汁をすする。
と、急いで飲んだからか
咳き込んでしまった。


ゴホッゴホッ


「おい、大丈夫か?!急いで食い過ぎだ。」
「大丈夫??ゆっくり呼吸落ち着けて。」

家康が背中を擦りながらいう。
政宗は私の顔を覗きこみ
こぼれそうになったお椀を受け取った。


「ごっ、ごめん。。ごほっごほっ
 美味しくて急いで飲んだら気管に。。。ゴホッ
 入っちゃった。ゴホッゴホッ」


「急ぎすぎだ。
 別に誰もとってくやしねぇよ。
 だが、やっぱりお前の食べっぷりは
 気持ちよくていいな。」

!!!
ごふっゴホッゴホッ。

にやっと笑っていった政宗に
またもややられてしまう自分。

最悪だ。
でも咳き込んでよかったーー。
涙はそのせいだからーーー。

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