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【ハイキュー】駒鳥が啼く頃、鐘は鳴る【木兎&赤葦】

第5章 菊合









咲きそめし 宿しかはれば菊の花
色さへにこそうつろひにけれ

(古今和歌集/紀貫之)



美しい菊の花も、生まれた地から咲く場所が移ればその色を変える。

英国から日本に戻り、それまで関わりの無かった木兎家に引き取られてから数カ月。
八重を取り巻く環境は、少しずつ・・・だが確実に貴光の娘の運命を変えていく。

───否。

変えているのではなく、もしかしたら“菊の花”は最初から咲く場所が決まっていたのかもしれない。
ただ“咲くべき場所”に移されただけで、花も本来の色に戻るだけなのかもしれない。

ただ・・・

それを望まなかったのは、本家から逃げるように英国で暮らしていた貴光だけだった・・・それだけのこと。










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