第2章 お豆腐
斉藤side
「今日はお前と家事をすることになった。まずは部屋に案内しよう。」
「はいっ!お願いします。」
解散を告げられた後、副長に呼ばれると、仕事を教えてやれとのことだった。
目の前に立つと益々小さく感じる。
目をやるのも程ほどに、部屋までの道を歩き始めた。
部屋の場所は…流石副長とでもいうべきか。
副長と俺の部屋の間だった。
自分の近くにおいておくところが副長も抜かりない。
「ここだ。準備ができたらまた出てこい。」
「ありがとうございます。斉藤さん。」
「一で良い。」
「…一さん!」
満面の笑みで名前を呼ばれると、胸がきゅっと締め付けられた気がした。
何故…
考えても仕方がない。
ただ分かることは、この娘が綺麗であると言うことだ。