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恋桜

第5章 嫉妬…?



本当に何も知らない様子で、
とりあえず、綱道氏の行方についてのみ話し、
新撰組で預かることになった。

「隊士として扱うのも問題ですし、彼女の処遇も考えなければいけませんね。」

「誰かの小姓にでもすりゃいいだろ?近藤さんとか、山南さんとか。」

山南さんの考え込む姿を見て兄さまが答えるのは早かった。

「やだなぁ土方さん。そういう時は言い出しっぺが責任取らなくちゃ。」

「ああ、トシのそばなら安心だ!」

「そういうことで土方くん、よろしくお願いしますね。」

「…てめぇら…」

つまり、兄さまの小姓に、女性がなる、と?
いくら総司さんの提案で、いくら近藤さんと山南さんが良いといっても…

「いけません!!!!」

私は、大きな声で言って立ち上がった。
もちろん、みんな驚いていて、注目される。

「あっ…、その…。兄さまは、副長で、危険なことも多いかと思いますし、忙しいですから、小姓のことまで問題を抱えられては大変かと…。それに!彼女にとっても、大変では…、」

「夏蓮…」

私の発言に、兄さまは口元をてで押さえて感動しているようだった。

兄さまの近くに女性をおきたくない。
嫉妬、だろうか。
醜いとわかっていても、嫌なものは嫌だ…。
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