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【テニプリ】闇菊/番外編【R18】

第1章 【ビターチョコ】菊丸英二/夢主




「こんにちはー、店長さん、また来ましたー。」
「いらっしゃい・・・えっと・・・?」


ネコ丸を拾ってから、定期的に通っているペットショップ。
すっかり店長さんとも顔なじみになったと思ったのに、今日はどうも反応が鈍くて、あ!って慌ててメガネを外すと、三つ編みを解いて髪をおろす。


その瞬間、店長さんは目をぱちくりとさせて、それから、璃音ちゃん!?、そう驚いた声を上げた。


いつも来るのは休日で、学校帰りに寄るのは、多分、初めてだったから・・・
あの格好じゃ、普段と違いすぎて、店長さん、私って気が付かないよね・・・


「ごめん、ごめん、一瞬、分かんなくて・・・今日は制服なんだね。えっと、青学・・・だよね?」
「はい、高等部の1年です。すみません、ビックリさせちゃいましたよね。」


お互い苦笑いで顔を見合わせると、店長さんったら、今まで女子大生かと思ってたよー、なんて言い出すから、それって老けてるってことですか?って頬をふくらませる。
すると、違う違う、大人っぽいんだよー、なんて慌てて否定されて・・・


そんな冗談の言い合いができるほど、すっかり店長さんとは親しくなれていて、普段、お母さんとしか話さない毎日だから、時々、買い物に来た時に話をするのがすごく楽しくて・・・


「ネコ丸くん、元気?、今日は何が必要かな?」
「はい、とっても!、えっと、おやつを買いに来たんですけど・・・バレンタイン用に包んでもらえますか?」


そう言って棚から数個、ネコ丸が好きそうなおやつをとってカウンターに置くと、ネコ丸くんは幸せものだねー、なんて店長さんはそれを可愛いラッピング袋にいれてくれる。


「世の中、バレンタインだもんねー、璃音ちゃんは彼氏にチョコ、もう用意した?」
「し、してないですよ!、だいたい、私、彼氏なんていないですもん!」


店長さんったら、突然、何を言い出すの!?
その突然の展開にカァーッと顔が熱くなる。
そんな私の様子に、怪しいなぁー?、なんて店長さんはからかう様に笑った。

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