第2章 【海水浴!ナンパだホイ!】菊丸英二/夢主
「そういう事じゃなくて!・・・これですよ・・・」
顔を真っ赤にして羽織ったままのオレのラッシュガードの襟元を引き寄せる。
ああ、さっき、我慢出来ずにたくさんキスマーク付けちゃったからか・・・
小宮山を海水浴に誘ってオッケーをもらってからは、もし付けたら海には行けなくなりますよ?、そう小宮山にも釘を刺されたし、ずっとキスマークを付けるのは我慢していた。
だけど、さっきは許してもらえたことと、その水着姿に興奮して、どうしてもオレのしるしを刻みつけたくて止まらなくなって・・・
「・・・こんなんじゃ、もう、これ、脱げないじゃないですか・・・」
身体を丸め、頬を膨らませながら恨めしそうにオレを上目遣いで見る小宮山・・・
そんな可愛い顔されたら、条件反射で思いっきり飛びついてしまう。
「キャ!、ちょっ、英二くん・・・!?」
「んにゃー!!小宮山、すんげー、可愛いー!」
思いっきり抱きしめた腕の中、そんな可愛子ぶりっ子してもダメですよ!、なんて小宮山がジタバタと抵抗をみせる。
いくら暴れたって無駄なのに・・・、ギュッと強く抱き締め抑え込む。
「もう、英二くん、誤魔化さないでくださいってば!」
「別に誤魔化してないぞ?、それに、それを言ったらお互い様だかんな?」
背中に感じるピリピリとした痛み・・・
痛いけど嫌じゃない・・・とても優越感の・・・
お互い様・・・?、不思議そうに首を傾げた小宮山が、数秒、考えて、それから顔を青ざめる。
「あ、あの、ごめんなさい、私・・・ですよね・・・どうしよう・・・本当に申し訳ありません!」
小宮山の限界が近づいたとき、無我夢中でオレにしがみついて、そのまま思いっきり爪を立てた。
ほかの女にやられた時は、すんげー頭にきて、もうお前とは二度とやんねーよって突き放してたけど、大好きな小宮山につけられたと思ったら、その痛みですら愛しくて・・・