第2章 【海水浴!ナンパだホイ!】菊丸英二/夢主
「やだ、違う違う、まぁ、ぶっちゃけ、逆ナン?」
「そ、キミ、可愛いから。」
「・・・へ?」
オレのその疑念におねーさんたちは笑いだし、それから、ほんと、怖いおにーさんなんていないから、そう言って手をヒラヒラさせる。
あー、初のパターンだったから気づかなかったけど、これ逆ナンね・・・って納得して、でも小宮山が待ってるし・・・って思って、でも迷惑かけたのはオレだし・・・って迷って・・・
「ほら、なんなら前も塗っていいよ?」
ババーン!、と目の前に差し出された胸の谷間・・・
おおう・・・その迫力に思わず目が釘付けになる。
ダメダメ!、だって、オレには小宮山がいるもんね!
オレってば、自慢じゃないけど女に苦労したことないんだかんな!?
こんくらいの誘惑じゃ、ぜんぜん惑わされないっつーの!!
「いい、オレ、彼女以外の女なんて、これっぽっちもキョーミないから!、ラムネで足んないってんならちゃんと弁償すればいいんだろ!?」
そう言って財布から千円札を取り出すと、ビシッとおねーさんたちの前に叩きつけ、あとは構わずその場をあとにした。
「あん、やだ、英二くんの手つきエロいー!」
「そんなことないよん?、オレ、本気になったらすげーから。」
「ちょっと、英二くんズルい、そっちばっかり・・・私にも早くしてぇー?」
「ほいほーい、ふたり同時だってぜんぜんオッケーだよん?」
・・・後にしたつもりだったんだけど、気がついたら何故か日焼け止めクリームを手にしていて、しっかりおねーさんたちの背中に塗っていて・・・
そんなつもりじゃなかったんだけど、背中じゃ終わらず、結構際どいところまで堪能させてもらっていて・・・
べ、別に、浮気じゃないぞ!!
これはただのお詫びなんだから・・・そう、ドリンクこぼしちゃった、その代わりなんだから!!
塗り終わったら、すぐに小宮山のとこに戻るかんな!?、そう必死に心の中で小宮山に言い訳した。