第2章 【海水浴!ナンパだホイ!】菊丸英二/夢主
「英二くん、今日はアクセサリー付けてるんですね?」
「へ?、あ、これー?、うんにゃー、夏と言ったらスイカだかんね!」
「・・・本当にスイカが好きなんですね。」
ビーチパラソルの下、ふたり並んで座ると、英二くんの首にネックレスが下げられているのに気がついて・・・
ゴールドのスイカをモチーフにした個性的なネックレス・・・
スイカ割りもするって言ってたし、本当に好きなんだろうな、そう思って頬が緩む。
「それも可愛いですけど・・・そのブレスレットも・・・」
視線を胸から手首に移すと、そこには青いリングのブレスレット・・・
夏らしくて爽やかな色合いの・・・二連に重ねて付けられている・・・
「小宮山、これ、気に入った?」
「え?、あ、はい、英二くんに似合っていて素敵です。」
んー、っと少し考えた英二くんが、ふたつのうちのひとつを取り外し、ほい!っと私の手首にかける。
え?、そう戸惑って彼の顔を見ると、あげる、おそろい、そう言って英二くんはニイッと笑った。
えっと・・・いいのかな・・・?
英二くんからのおそろいのプレゼントはもちろん嬉しいけれど、でもプレゼントしてもらう理由が今はなくて・・・
気に入らない?、不安そうな顔をする英二くんに、いいえ!、そう慌てて首を横に振ると、でも、理由が・・・なんて眉を下げる。
「むー、小宮山はまーた面倒くさいこと気にしてる!、オレがあげたいって言ってんだからそれが理由なの!」
素直に彼氏に甘えなさーい!、そう言いながらピンッと跳んできたデコピン。
痛い・・・、眉間をさすりながら、いいのかな・・・?、もう一度悩んでしまう。
でも、やっぱり英二くんからのおそろいのプレゼントなんて嬉しくて・・・
私も今度、お返しすればいいよね・・・?、そう自分に言い聞かせると、ありがとうございます、なんて素直に受け入れ感謝を告げた。