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【テニプリ】闇菊/番外編【R18】

第2章 【海水浴!ナンパだホイ!】菊丸英二/夢主




「おおー、海ー!!」


電車からホームに降り立つと、目の前に広がる水平線。
途端に興奮して声を張り上げる英二くんを、微笑ましく眺める。


後日、入念に準備をしてから、気合を入れてやってきた海水浴。
美沙と水着を買いに行ったり、ネットで海水浴の情報を集めたり、お母さんに許しをもらったり・・・
本当にバタバタして忙しかったけど、なんとかここまでやって来れた・・・


「・・・風が気持ちいいですね・・・」


髪を揺らす海風、潮の香りと水面を揺らす太陽、波の音とカモメの鳴き声、それにビーチに並ぶ色とりどりのパラソルと海の家・・・
その雰囲気に、英二くんじゃないけれど、気持ちがソワソワしてしまう。


「小宮山、はやく行こ!」
「は、はい!」


英二くんに手を引かれながら、今日は日焼けなんて気にしないで、いっぱい楽しもう、そう珍しく前向きな気持ちで頷いた。










海の家でビーチパラソルを借りると、適当な場所にレジャーシートを広げる。
シートの上に荷物を置くと、ドサッと英二くんの荷物が異様な重量を感じさせて、えっと・・・?、そう疑問に思う。


「・・・英二くん、すごい荷物ですね。一体何をそんなに持ってきたんですか?」
「んっとねー、浮き輪だろー、ビーチボールだろー、お菓子に・・・あとはー・・・スイカ!」


スイカ!?、クーラーボックスからドーンと満面の笑みで英二くんが取り出したのは、本当に大きなスイカで・・・
なぜ?、そう理解出来なくてマジマジとそれを見る私に、だって、海と言ったらアレじゃん?、スイカ割り!、そう英二くんは得意げに笑う。


スイカ割り・・・って、本当にやる人いるの・・・?
しかもグループでワイワイやるならまだしも、ふたりきりなのに・・・?


そんな私の戸惑いに、またー、小宮山はそんなこと言って!、そう英二くんは頬を膨らませる。
そんな英二くんが可愛くて、まぁ、いいか、なんてその笑顔を目を細めてみていた。


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