第2章 【海水浴!ナンパだホイ!】菊丸英二/夢主
「璃音、これ、これにしなよ!、あんたスタイルいいから、こういうの似合うよ?」
「・・・絶対イヤです!!、それ、もはや紐じゃないですか!!」
次の日、美沙と訪れたショッピングモール。
海水浴に行くと決めたはいいけれど、水着なんて中学の時のスクール水着しか持っていなくて、第一、とっくに胸のあたりがサイズアウトしちゃってて、だから美沙に一緒に選んでもらおうと思って来てもらったんだけど・・・
美沙の選ぶ水着と言ったら、ことごとく露出度の高いもので・・・
絶対、楽しんでる・・・、そう付き合ってもらったことを少し後悔する。
「全く、アレもいや、コレもいや、じゃあ、あんたはどんなのがいいわけ?」
「・・・そうですね、こんな感じのが・・・」
手に取ったのはフレアのワンピース水着、えー、そう今度は美沙が不満の声をあげる。
「いや、それが悪いわけじゃないけどさ、折角の璃音のボディーラインがわかんないじゃん!」
「・・・だからいいんじゃないですか。」
あまり肌を露出するのは好きじゃない・・・
日焼けをする面積はできるだけ少ないほうがいいし、うぬぼれと言われるかもしれないけれど、やっぱり男の人の視線も気になるし・・・
そうブツブツと呟く私に、でもさ、そう美沙がバッサリと口を挟む。
「英二のための水着でしょ?、英二の好みも少しは考えた方、よくない?」
美沙のその言葉にハッとする。
そうだよね、英二くんが楽しみにしてくれてるんだもん・・・
嫌だからって、がっかりさせる訳にはいかないよね・・・
「分かりました、出来るだけ善処します。だから美沙もふざけないで選んでください。」
そう決意して美沙の顔を見ると、オッケー、その代わりもう文句は言わせないよ?、そう言って彼女はニヤリと笑った。