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【テニプリ】闇菊/番外編【R18】

第1章 【ビターチョコ】菊丸英二/夢主




一応、私なりに色々考えてみたことはみた。


プランA、授業を抜け出して人目がない時に靴箱に入れておく・・・
授業はサボるわけにはいかないし、食べ物を靴箱って衛生的にあまり好ましくないので却下。


プランB、人に頼まれたと素知らぬ顔をして持っていく・・・
菊丸くんになんの接点もない私が、そんなこと頼まれるなんて不自然だし、そもそも、相手が誰であれ私に頼む人なんていないから却下。


プランC、無理やり押し付けて、ダッシュで逃げる・・・
かなりのインパクトで、余計に目立ち、こっそりどころか学園中の噂になりそうなので却下。


・・・ということで、どの案もすべてボツにするしかなくて・・・
本当、私の本で詰め込んだ知識なんて、こんな時、全く役に立たなくて・・・


店長さん、お母さん、やっぱり、私、菊丸くんにタオルもチョコも渡せそうにないよ・・・


はーっと大きくため息をついて、ハッとする。
その瞬間、思いついたひとつの考え・・・
大丈夫かも・・・?、ううん、絶対、大丈夫、なはず・・・


『いらっしゃい・・・えっと・・・?』


メガネと三つ編みでお店に行った私に気が付かず、戸惑う店長さんの顔を思い出す。
それから、それらを取り除いて初めて私だと気がついたときの、すごく驚いていた様子・・・


うん、きっと逆だって同じ・・・
普段、学校の人たちは、この私しか見ていないんだもん。
素の私を見られても、小宮山璃音だってバレる心配はないよね・・・?


大丈夫、というより、もうこの方法しかない!
そう自分に言い聞かせると、急いで人気ないトイレに駆け込んで、メガネと三つ編みを取り除いた。

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