第3章 下
カラ松は泣いていた。不敵で自信たっぷりの顔しか見たことの無かった彼の、あまりに弱々しい表情。
「だが俺は、のことを愛している。一生、と離れたくない。君と俺の関係に名前をつけるのなら、それは「運命のパートナー」だっ。そうじゃなきゃイヤだっ!俺と結婚してくれっ」
まるで大きな駄々っ子のように、涙と鼻水を流しながら、それでもまっすぐに私を見据えてカラ松が叫ぶようにして言った。
イヤだっ、てプロポーズでそんなセリフ使いますか?そんな思いが頭をよぎる。
だけどそんなもの、あっという間にどこかに吹き飛んでいってしまった。
私の中に出た答えはただ一つ。
「私だって、そうじゃなきゃイヤですっ」
私は泣きながら笑って、大きく広げられたカラ松の腕の中に飛び込んでいった。