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【YOI・男主×ユーリ】扉の向こうとこちらのエロス

第2章 Tokyo's Night


「冷て…っ」
「ゴメン、少し温めてからの方が良かった?」
「なあ…お前、本当に俺が初めての相手なのか…?」
下腹部に塗り付けられたローションに短く声を上げたユーリに、礼之は慌てて謝罪するも、続けられた言葉に眉根を寄せる。
「…そうだね。君とキスをしてからは、ずっと『恋人』のお世話になってたよ」
「あ…?どういう意味だそりゃ」
「今もここにいるよ。紹介してあげようか?…ホラ」
思わず己の状況も忘れて理不尽な怒りを覚えたユーリは礼之に凄んだが、何故かそのユーリ以上に不機嫌な声でぶっきらぼうに返しながら、礼之は自分の軽く握った右手を背後からユーリの眼前に見せると、何かを意味するように上下に動かした。
「!」
「…判った?判ったなら、二度と下らない事訊かないで。不愉快だから」
「ぅあっ!?」
コンドームをかぶせた左の中指で、少しだけ強引にローションで濡れた秘所を押すと、ユーリから悲鳴が上がった。
「ま、待て、礼之…待っ、ひっ…」
「僕の本気を疑ってたようだから、潔白だと証明してるだけだけど?」
構わず中指を秘所の入口から更に奥に潜り込ませようとした所で、ユーリは必死に首を振りながら手でそれを制止した。
「俺が悪かったから!だから、そんな乱暴にしないでくれ…!」
「何でそんな風に思ったの?」
礼之は右腕をきつく絡ませると、少しだけ低い声でユーリの耳元で尋ねる。
「だ、だって、お前があんまり落ち着いてるから…実は手馴れてるんじゃないかって、不安になって…ぁうっ…」
第2関節の辺りまで埋没した礼之の指の感触に、ユーリは小刻みに震えつつ弁解した。
「…あのね。正直な所、僕今すぐにでもユリの中に入りたいの。そこに至るまでの過程すっ飛ばして強引にインサートしちまおうか、ってとんでもない事も考えてるんだよ」
些か余裕のない礼之の声が、ユーリの耳元にダイレクトに響いたかと思いきや、舌先を耳穴に捩じ込んで来た。
「ふあぁっ!?」
「でも、それだとユリの身体も心も傷付けちゃうから、必死で痩せ我慢してるんだよ。本音言えば即ヤリたいに決まってんじゃん!Paska(クソっ)!」
ユーリにスオミ語は判らないが、吐き捨てるような礼之のそれが、普段自分が口にしているスラングの類である事だけは理解できた。
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