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【イケメン王宮】花冠

第15章 -払拭 [R-18]




「どうしてそんなこと…」


セレネが何故こんなことをするのか 何故こんな事を言い出したのか…

「だっ…て、私…あのと、き…」

ハッとした…セレネは、あの日触られた所を消し去ろうとしてる
顔を背け俯くと 涙を頬に伝わせながら 抱きとめていたルイの腕を振りほどく


「セレネが汚いなんてことないっ!!」


そう言っても尚、抵抗し肌を痛めつけようとするセレネ
暗がりで ハラハラと大粒の涙を流し 髪は、濡れポタポタと雫が垂れ 真っ白の肌は、所々赤く 月明かりに照らされたセレネが儚くも美しく ルイは、息を呑んだ…


「わ、たしに触…れたら、ルイ、が汚れる…」



気がついた時には、セレネに口付けていた。
大きく開かれる瞳は、ゆらゆらと揺れていて 目尻から涙が零れ 重なった唇は、微かに鉄の味がした…。


チュゥッ…


離れた唇からでる水音が 部屋に響いき 信じられないという顔をしてルイを見上げる


「な、んで…」


「…セレネが自分を汚いなんて言うなら 接吻し続ける。君がどんなに美しいか、俺がセレネをどれだけ愛しているか分からせてあげる…」


そう言い終わると同時に セレネの首の後ろに手を差し入れ腰を強く抱き逃げられないように 口付けた 触れるだけの口付けじゃなく噛み付くような接吻 下唇を含み 吸い舐めとる


「やぁ…ルイっ、んン…」


突然の事に驚き セレネは、ルイの胸を叩き 抵抗した
あの日の事を思い出すも あの時違う 強くも優しい接吻 目の前にいるのがルイという事実に混乱していた

「…やめない…」

息苦しくなって開かれた 唇の隙間を逃さず 舌を捩込み 逃げる舌を何度も追って絡める
口の隙間からピチャピチャとなる水音とパシャパシャと湯船のお湯のぶつかり合いが浴室に響き 鼓膜をも犯し ルイは、余計に煽られる


「んぁっ…はぁ、や…」


膝がガクガク震える
無意識にルイの服を掴み 震える膝を隠すように 縋りつく
離れた口から銀色の糸がツーっと引き プツリと切れた
ぺろりと唇を舐める姿が妖艶で 立っていることがままならない



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