第6章 -再会
そんな事を考えてたら ジル様に呼ばれた。
ジル様は、国王側近でスポークスマンでもある。 プリンセスの教育係だから 国王には、なれない人。
このウィスタリア城で一番頭が切れる人だろうな…あの若さで国王側近とか…用心するに越したことはない。
レオ様も要注意だよなーとか考えてた。
「…ユーリ聞いていますか?」
「え?」
はぁーとか、盛大に大きな溜息なんて吐かれた。
「プリンセスが決った事は、ご存知ですか?と聞いたのです。」
「あ、さっき 噂で聞きました。」
「そうですか。今、執務室にお待ち頂いています。今日からプリンセス専属執事としてしっかりお使えくださいね。」
「分かりました。」
執務室前につき、ノックの後ジル様から数歩離れて中に入れば
ドアの近くにアラン様。もう プリンセスの警護に付いてるんだ。
レオ様もいて ソファに座っていた。
レオ様の横に座っているのが 新プリンセス…何だろうけど
なんか セレネの後ろ姿に似てない???
こんな所にいるわけないけどさ…でもさ…俺、セレネの後ろ姿よく知ってるし…でも…ゼノ様の最愛の妹がウィスタリアでプリンセスになる訳ないし…でも、まさか…まさかさ…
「彼がプリンセス専属執事です。」
ジル様が紹介してくれプリンセスの前にたつと
目の前には…セレネがいた…。
セレネも信じられないという顔で元々大きい目をこぼれ落ちるんじゃないかって位まん丸にしてた。
お互いにいるはずのない場所にいるんだから驚くのも当然だよな。
「おや?お知り合いですか?」
「あ、少し前に お会いしたことがあったんですよ。ちょっとでも会ったことある子がプリンセスになったりすると驚きますね。」
「ぁ…そ、そうなんです…」
セレネもシュタインやゼノ様の事を知られるのは、得策じゃない事くらい直ぐに分かるはず。
ちょっとどもっていたけど、ちょっと前に会ったことある子。位がベストだろうなと 口からスルスル言葉が出てきた。
驚いたけど 何とか取り繕えたし ウィスタリアのプリンセスになった理由も後でゆっくり聞けばいい。
だって俺、プリンセス専属執事だもんね